2014年2月9日日曜日

原発事故による医療費の支給決定は誰がすべきか?

3.11の震災から来月で丸3年。
復興はしてきているとはいえ、全てを元に戻すことはできず、問題はいろいろな形に変化してきているように感じます。

先月お聞きした秋田県医師会主催の講演で、チェルノブイリ原発事故後のベラルーシの取り組み、子供たちへのケアの状況と、秋田との交流をご紹介いただきました。その中で印象的だった言葉は「過去を無くした人を癒すのは難しい」。なんでも作りかえればいいということではないようです。

そして、今日震災後の在り方について書きたいと思ったこと。これは東京電力の対応について考慮して欲しいと思ったからです。

原発事故の被災者への医療費の支払の決定方法について。
(医師会とは関係なく、個人の意見です。)


現在は医師による診断書に従って医療費が支払われています。
東京電力指定の診断書の一部です。
「原発事故による避難生活に起因の有無」
□避難生活により発症・受傷 □避難生活により悪化 □避難生活の影響なし □不明
医師の裁量によるところがとても大きい。被災者は全国各地にいらっしゃいます。この診断書は全国どこの医師でも出すことができるそうです。医師は病状を診断することはできても、原発事故によるものかまで判断しなければならないのでしょうか?

もし、避難生活の影響なし。と診断すると、医療費は支払われません。
取扱いに関するQ&Aにも、実際にお支払いはできません。と書いてあります。

震災後、年月が過ぎると、この判断が益々難しくなるのではないでしょうか。この支給方法のまま今後も続けるのは実態にそぐわないのではと思えてなりません。

医療現場の方々は、病を治すことが仕事です。東京電力の医療費支給のための調査員ではありません。診断書はどのような病状なのかの診断にし、避難生活によるものかどうかは、ソーシャルワーカーのようなしかるべき人を東京電力から現場に派遣し、実態に即してケアしていくべきではないでしょうか。

例えば、生活保護。不正受給はあってはなりませんが、命を守る大切なお金です。申請だけではなく、家庭訪問などをして実状に合わせて支給、また別の保護の手を差し伸べるように努力しています。

この原発事故の被災者への医療費の支払いもまた、命を守る大切なことなのではないでしょうか。震災から3年経ち、被災者の方々も疲弊し、状況が変わってきているものと想像されます。医師に判断を丸投げするのではなく、長期化する病状に対してお金だけでなく、別の保障やケアもするべきだと私は考えます。

冒頭に書きました秋田県医師会の講演での中、秋田県大仙市にサナトリウムを設置して福島の学童を避難させる計画があるそうですが、資金難で進まないとの話がありました。本当はこれは国や東京電力が率先して取り組むことなのではないかと思えてなりませんでした。

原発事故からは離れた秋田ですが、被災地のご近所の人間として、いろいろな苦しみの声を聞きます。微力ながらも、できることをしたいと思います。